尿管結石:標準的治療とその評価法


 急性期においては疼痛管理が主たる治療となる。尿管結石の疼痛は一般に強いが、相当個人差があるのも事実である。代表的な疼痛緩和の方法を列挙する。

  1. 指圧(痛いところを押す)
  2. ブスコパン筋注(1/2から1A)
  3. ボルタレン座薬挿入(25から50mg)
  4. ブスコパン静注・点滴静注(IVならば1A以内、DIVならば2A/500mlぐらいまで可能)
  5. ペンタジン筋注(まず15mg、だめなら30mgにするより静注した方がいいかも)
  6. ペンタジン静注(15-30mg/20mlをゆっくり静注)

 QOLからすれば pain freeがベストだが、freeまではなかなか難しいことも多い。3以後の処置は血管確保下が原則。夜間の場合、ペンタジンを使うようならば入院を考えてもいいのでは?
 ついで排石を促すため多めに補液をする。抗生物質の予防投与については、私は不必要と考えている。

 石が大きい場合、腎機能障害がある場合はこれ以上の管理は無意味(ないし有害)であり、泌尿器科へコンサルテーションのこと。急性期のDIPについては賛否があるところである。私は重篤な腎障害がないことを確認してからでいいと考えている。

 自然排石がない場合はウロカルンなどの薬物を使って外来管理となるが、この場合もだらだら持たない方がいいと考えている。以下の節を参照のこと。


return