釜 場 と 煙 突 



 ボイラー室の事です。兼業銭湯の浅草湯では、人件費節約のため重油のボイラーを使用していますが、高崎市の大多数の銭湯では雑燃(おがくず・廃材・解体材等)を燃料にしています。

 ご想像通り、釜場は大変暖かく常夏の国です。冬場の天候の悪いときや、梅雨時などは乾燥室に早変わり、便利に使えて重宝します。

 浅草湯の釜場はボイラーの音がうるさくてあまり居心地がよくありませんが、雑燃を使用している浴場の釜の上は、寒い季節は本当に極楽です。当然ながら、夏場は地獄に変身しますけど・・・・

  

 ボイラーと言えば切っても切り離せないのが煙突、実は銭湯の煙突の高さって、全国一律だったということご存知ですか?



 銭湯と言えば煙突。
昔は高い建物が少なかったので、近所まで来ればあとは煙突を目安にたどり着くことが出来ましたが、それも今では全く目立たなくなってしまいました。
それでも高い煙突はまだまだ健在です。 
 まぁこれは昔からある煙突の場合に限りますが、戦前はお上(警察の管轄!?)からのお達しで75尺(約23m)と定められていたそうです。しかし煙突を建て直す時も、ほぼ以前と同じ高さにするところが多いですから、今でも主流は75尺なのでしょうね。(浅草湯もそうです。)

 材質は煉瓦や土管、ブリキ製や最近のものでは鉄筋コンクリートなど様々ですが、東京などで電気ボイラー等を使用している銭湯では、シンボルとも言える煙突が無いところも珍しく無くなっているようです。

 ところで煙突のてっぺんに、よく大きなブラシの様な物がぶら下がっているのを見かけたことがないでしょうか?そうです。ご想像のとおり、あれは煙突掃除の時に使うブラシなのです。使用する燃料の種類にも依りますが、月に1〜2度から半年に1度位、あのブラシを使って煙突の中のすす払いをします。

 掃除の度にブラシを持って煙突を登るのは大変なので、最初からてっぺんに着けておいて滑車で掃除できるようにしてある訳です。それでも時々、いや、しょっちゅうロープが絡んだりしますから、結局煙突を登る羽目になりますが・・・






ケロリン
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