木暮正美
かぜの予防対策! ◆ウイルス感染 冬のカゼは呼吸器感染で、口や鼻から入り込んできます。冬の寒さと乾燥はウイルスには好条件となります。私たちの体は、乾燥した空気を吸って、鼻やのどの粘膜の表面が乾燥して傷つきやすくなり、ウイルスが付着し細胞内に侵入しやすくなるからです。 ◆うがいの習慣を うがいは付着したウイルスを流し出すのが目的です。うがいのウイルスに対する効用を疑問視する人もいますが、うがいはのどを清潔にしたり潤いを保つことで、粘膜の抵抗力を高めるのに役立っています。外からの帰宅時にうがいの習慣をつけましょう。 ◆手洗いの励行 ウイルスに感染された手や物から間接的に感染が起こるので、手洗いが大切です。手が感染され、その手で目を擦ったり、鼻をいじったりすることで感染が起きます。外出からの帰宅時に手洗いと洗面を・・・。 ◆マスクの効用 ウイルスは小さいので、マスクの網の目では侵入を防げません。しかし、鼻やのどの粘膜が冷たい外気に直接ふれるのが防げて、潤いを保つことができます。また、マスクはカゼを人にうつさないためのエチケットです。 今回は、カゼによい食品を紹介します。(荒金好志子) <消化がよく、栄養豊富な卵> 卵は、たんぱく質など、バランスのよい高栄養がとれ、汗を出して熱を下げます。白身には、のどを潤し、せきを鎮める作用もあります。 <のどの痛みやせきに効く、だいこん> ジアスターゼなど、消化酵素が豊富で、消化促進や胃を強くする作用がよく知られていますが、せきどめやたんを出しやすくする働きもあります。 せき、たんやのどの痛み、のどの渇きには、だいこん湯がお勧めです。コップに1/4くらいのだいこんおろしに、おろししょうがを少々加え、熱湯を注いで、温かいうちに飲みます。ハチミツで少し甘くしたり、レモンのしぼり汁の酸味で飲みやすくしてもいいでしょう。 <胃腸が弱ったときには、にら> にらの強いにおいのもとになるラリルという物質が、自律神経を刺激し、冷えた胃腸や内臓の調子を整えます。 ビタミンA、B、C、カルシウム、カリウム、鉄も多く、かぜのときの栄養補給に最適です。血液の循環をよくするはたらきもあります。 にら粥やにら雑炊にして食べると、体が温まるうえ、体のひえからくる胃腸の痛みにも効果があります。ただし、アレルギー体質の人、下痢をしやすい人は、食べ過ぎないように注意が必要です。その他にも、ねぎは体を温める作用があり、しょうがはせきやたんに効果があり、うめは解熱効果があります。しかし、一番の特効薬は、よく休養することです。
2000年 1月発行
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